VR空間に自分だけの作業環境を構築!存在拡張技術を活用

VR空間に自分だけの作業環境を構築!存在拡張技術を活用

この記事の要約

  • VRデバイスの販売台数の急増とリモート生活の影響で、国内外からVRを利用したビジネス系コミュニケーションアプリのリリースが増加中
  • VR会議の他に、マルチモニターの表示が可能なワークスペースアプリ「immersed」が実用レベルで利用できる
  • VRデバイスやアプリに課題は残るが、VRは存在拡張技術の観点からも、企業とユーザーが積極的に活用することで可能性を広げるソリューションになる

ビジネス活用のプラットフォームが続々登場

前回はVRデバイス「Meta Quest 2」とデバイスの進化やメリットなどを話題にお話ししました。

VRデバイスが急速に普及し、リモートワークの定着が進んだこともあり、ビジネスに活用できるプラットフォームも続々とリリースされています。

VRChat

VRChatはGraham Gaylor氏とJesse Joudrey氏が開発し、アメリカの企業VRChat Inc. が運営しているソーシャルVRプラットフォームです。VRとSNSを組み合わせた無料のコミュニケーションサービスであり、世界中のユーザーとアバターを通して会話する他に、自分達でオブジェクトを制作するなど、バーチャル空間で様々な交流をすることができます。PCからもアクセス可能で、VRデバイスを持たずとも利用できるのも魅力です。また、世界中で登録100万ユーザーを超え、加えて自由度も高い故に最も認知度が高いVRプラットフォームと言えます。

VRChat内には、無数の「ワールド」と呼ばれるバーチャル空間が用意されており、好きな場所で世界中のユーザーと交流も可能。近くにいるユーザーとは音声やテキストで会話をしたり、身体の動きをトラックしているため、非言語コミュニケーションも取ることができます。
また、ユーザー自身で作成したワールドに招待した他ユーザーと、交流やイベントを開催することが可能です。一つの教室やオフィス、ワークショップなどビジネスの活用にも役立つサービスです。

cluster

clusterは、クラスター株式会社が開発・運営するメタバースプラットフォームです。 アプリケーションはデスクトップ版、VR版、スマートフォン版の3種類のプラットフォーム向けに提供されており、Windows、Mac OS、Android、iOSなど、さまざまな環境で使用が可能。VR版ではMeta Quest 2単体でプレイすることができます。

clusterは「集まる」ことを主軸としており、ユーザーが3Dアバターを選んでバーチャル空間に入り、ユーザー同士がフレンドになってコミュニケーションを取ることはもちろん、公開されているワールドを散策したり、イベントや音楽ライブに参加することができます。

チケット販売やバーチャルギフト機能などマネタイズシステムが搭載されているので、個人以外でも企業がワールドを作成・公開したり、イベント開催も行われています。プラットフォームに入ってビジネスを行う形ではなく、プラットフォームを作成することでマネタイズの仕組みを作ることができるのはアイディア次第で幅広くビジネス活用ができそうです。

immersed

immersedは、2017年に設立されたアメリカのソフトウェアデベロッパーimmersed Inc. が開発・公開をしているVRプラットフォームです。Quest 2が発売された後、2021年に日本でも続々とユーザーが増えています。その魅力は何と言っても複数のモニターが表示できるマルチモニターを利用したワークスペースを作ることができる点です。既に公開されているワークスペース系のアプリはモニターが1つしか出せませんでした。しかし現状は、1つのモニターで常時3〜4個のソフトウェアを行ったり来たりしながら作業する人は少なくないでしょう。その不満を解決できるアプリケーションと言えます。
また、複数人で作業するコワーキングスペースも作成でき、VR会議にも利用することができます。

immesedには現在3つの料金プランがあります。無料で利用できるデスクトッププランはモニターが1つなど、最低限の機能が利用できるシンプルなプランです。エリートプラン($14.99)とチームプラン($29.99)はモニターの数が5つに増え、それ以外にもホワイトボード機能やプレゼン機能など様々なサービスを利用することができます。

他にもビジネスに活用できるアプリ

上記の他にも、NEUTRANS BIZから提供されているVRソフトウェアを開発する国内のスタートアップ企業Synamonの提供するVR会議アプリや、シアトルのIT企業Doghead Simulationsの開発するビジネス向けVR会議アプリrumiiなど、使い方や自分に合ったアプリを色々試してみることをお勧めします。

VR・メタバースに自分だけのワークスペースを構築

先ほど挙げたアプリの中から、今回は「immersed」に焦点を当てたいと思います。
2021年にMeta Quest 2のユーザーが増えたことにより、immersedを利用して実際に自分だけの集中部屋を作って作業することができるのかを検証しているブログや動画が多数公開されています。その中で、実用レベルで利用されている方や的確に挙げられているメリット・デメリットをご紹介します。

実用レベルで利用できるけれどカスタマイズ必須

シンフォニア株式会社に所属されている小川さんのブログでは、実際に利用してみて気になったところやカスタマイズ推奨など、快適に長く作業空間で集中できることを軸に記事が書かれています。

本当にVRの中で働けるの?Immersed使ってみた(Qiita)

BUSINESS INSIDER編集部の伊藤さんも同じく快適さを求めてカスタマイズしているそうです。

メタバースで本気で仕事をする。「Oculus Quest 2」以外に必要なものとは?(BUSINESS INSIDER)

VRデバイスは形状上どうしても前に重心が偏ってしまうので、長時間つけているのは体に負担がかかります。作業に集中し、長時間つけていてもストレスにならない環境は、ある程度自分に合わせたカスタマイズが必要になるかもしれません。ただし純正以外のストラップへの交換は、メーカーの説明やユーザーコメントなどを参考にされた上で、交換は自己責任になりますのでお気をつけください。

回線をWi-Fi直結にするだけでタイムラグは解消するが実用には課題が残る

Youtubeにて白を基調としたガジェットやデスク環境などの紹介を発信しているトバログさんの動画では、かなり分かりやすく解説されています。

実際に作業をしていると、レスポンスの速さは思っているより気になってくると思います。今はQuest 2をWi-Fiに直接接続することができるので、介するPCのスペックにもよりますが、速さに関してはストレスを感じない程度に動かすことができます。
先ほどの環境のカスタマイズの他に、動画編集など処理負荷が重いものの作業やUSキーボードの慣れなど課題が残るものの、かなり実用レベルで利用できる段階にあります。

まとめ

VR空間を利用したワークスペースの実用化と課題

2021年にMeta Quest 2の登場と、コロナ禍によるリモート生活を余儀なくされたことで、VR会議やメタバースを利用するシーンも増えました。ビジネスに利用できる様々なサービスも続々と公開されているので、自分や会社の働き方に合ったサービスを見つけることができます。また、体に制約がある人ややむ負えない事情で実際に出社するスタイルが合わなかった人たちにとっても、このVRは良いソリューションとして活用できます。
VRは存在の拡張技術という観点からも、今後どんどん活用の幅が広がる技術であり、開発企業もワークスペースとして実用化すべく、日々開発を進めています。また、ユーザー側もVRを利用すれば、今まで出来なかったことが出来るようになる手段の一つとして、選択肢に入れることをお勧めします。ただVR空間を体験してみた筆者としては、どうしてもついて回るVR酔いの対策ができると、immersedのような集中部屋でパフォーマンス向上が見込めるかなと感じています。

【推奨参考記事】
VR会議アプリ9選!バーチャルでアバターを自由に設定できる無料アプリも(Spacely)

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